ファインカラー

ファインカラーはステンレス鋼板をクロム酸と硫酸の混合溶液に浸す化学発色で作られるカラーステンレスです。塗料や染料によって着色するのではなく、表面に透明なクロム系酸化膜を薄く成長させて、光の干渉作用で発色させた製品で、光のあたる角度や見る角度によって微妙に変化する色合いが特徴です。ステンレス鋼板の美しい金属光沢や質感、研磨・エッチングなどの表面仕上げの模様やテクスチャーを活かしながら、深みのある色合いやシックな色調に着色することができます。

ファインカラーは発色皮膜厚みが約0.2μｍ以下と薄く、ステンレス鋼との密着性良好なので、曲げ加工や浅いプレス加工が可能です。加工の際は意匠面のキズ防止のため保護フィルムをご使用ください。

ファインカラー(研磨仕上げ)の汎用品は弊社で在庫しています。詳しくは在庫情報をご覧ください。

(※1)フォレストグリーンはエッチング仕上(E707,E718,E720)、アンティークヘアライン仕上の限定色です。

(※2)ロット・表面仕上により、発色不可や色調ばらつきの可能性があります。

　　 吊り代跡が(約25mmΦ)長手方向に数箇所残ります。

(※3)フラットバー・小物の鏡面仕上げは発色不可、材料に吊り用小穴が必要です。

 加工品の発色も対応可能(製品サイズの制約あり)ですので、ご相談ください。

屋外使用の場合、環境によってはステンレス素材が腐食して当社製品の意匠性が損なわれることがあります。

ファインカラー（研磨仕上げ）

・ヘアライン研磨仕上げにファインカラーで彩色すると、細くてまっすぐに並んだ研磨模様に陰影がついて、適度な表面光沢をもつシャープで清楚な雰囲気の外観となります。

・バイブレーション研磨仕上げにファインカラーで彩色すると、円弧状や波状の細かな研磨模様に陰影がついて、やわらかな表面光沢となり、落ち着いてシックな雰囲気の外観となります。

・鏡面研磨仕上げにファインカラーで彩色すると、鏡のように映り込む輝きを持ちながら奥行きを感じさせる深みのある外観となります。また、鏡面仕上げファインカラー/ブラック(MR-1)を研磨すると、黒色表面に銀白色の研磨模様がついた外観となります。

 ファインカラー（エッチング仕上げ）

・エッチングで模様や柄にあわせて凹凸を付けたのちファインカラーで彩色すると、マット調のエッチング表面はやや沈んだ色調となり、凹面と凸面の陰影が増して模様や柄を深みのある色調で表現することができます。写真エッチングMS-700番台のファインカラーはFG3コーティングが標準仕様となります。

・BLACK96は可視光線の約96%を吸収するブラックステンレスでステンレス製品の中で最も黒く、化学酸化処理で

    発色した黒色皮膜なので、ステンレスと同等以上の耐食性、耐薬品性があります。

・BLACK96はFG3コーティングが標準仕様となります。
・BALCK93はFG3コーティング無しの仕様となります。(可視光吸収率：約93%)

アンティークカラー（エッチング＋研磨仕上げ）

・エッチングと研磨を施すとマット調で鈍い光沢をもつ仕上げ(アンティーク仕上げ)になります。アンティーク仕上げに

ファインカラーで彩色すると、落ち着いた古美調の色合いや重厚な質感のある外観となります。  アンティークカラーは

自然のゆらぎを表現するため、色調などにばらつきを持たせた製品でFG3コーティングが標準仕様となります。

ファインカラー材のエッチング、研磨

・ファインカラー材にエッチングあるいは研磨を施すと、ファインカラーの彩色とステンレスの銀白色とのコントラストが際立ち、鮮明な模様や柄を表現できます。